2020/01/10背景変更 裕次郎灯台

第17回クラシック鑑賞会はグスタブ・マーラーの曲が対象でした

 前日の終戦記念日の報道をテレビや新聞で目にする8月16日(日)の午後1時から、第17回クラシック鑑賞会が小坪の柳生浩宅リスニングルームで開催されました。毎度のことですが、小坪地区の参加者を除きJR逗子駅前に12時30分に集合した6名がオーケーストアで寿司他の食料つまみを購入、魚勝前の「なぎさ通りバス停」から鎌倉駅行のバスに乗り、「亀ケ丘バス停」下車、その前にあるファミリーマートでビール他の飲み物を購入して白亜の殿堂柳生宅に10分ほど歩いて上ります。通常月はオーケーストアから柳生宅までウオーキングで向かうのですが、さすがに夏の期間は熱中症を避けてバス利用です。参加者はバス組が細野、広瀬、斉藤、佐藤、小川、足立の6名で現地組の柳生、林の2名を加え8名参加でした。他2名が暑さのため鑑賞会の日を忘れ不参加となったのは残念でした。

 今回はオーストリア生まれの作曲家・指揮者グスタブ・マーラーの曲を聴くことで案内が出されていましたので、初めに柳生さんから配られたA4紙1枚にプリントされたマーラーの解説書を見ながら柳生さんの説明を聞きました。いつものことですが、この後に足立部員のマーラーに関する一夜漬け知識が披露され、欧州を故郷にするほど現地事情に詳しい林部員の補足が加わり、参加者の各意見が出たあと曲の鑑賞が始まります。柳生さん曰く、昔王侯貴族は酒を飲みながらクラシックを鑑賞したということで、まず集まったらビールで乾杯、寿司や枝豆を妻見ながら閑談して一息入れて柳生さんの解説となります。

 解説書に添えられた写真は若くグスタブ・マーラーが50歳で亡くなったことがまず頭に印象つけられました。また生まれた1860年はオーストリア・ハンガリー帝国の時代でした。この国は当時ドイツ帝国フランス共和国より広い国だったようですが、生まれたボヘミヤ地方はやがてチェコスロヴァキア共和国となり、またドイツに併合されて国がなくなり、第2次大戦後また復活、その後チェコとスロヴァキアの分離によって現在はチェコの国になっています。マーラーは両親がユダヤ人だったこともあり、自らオーストリア人の間ではボヘミヤ人、ドイツ人の間ではオーストリア人、全世界の国民の間ではユダヤ人と語っていたそうです。14人の兄弟姉妹の中で半数は幼少時代亡くなっているため長男として育てられ、特に盲目で若く亡くなった弟を愛していたといいます。酒造業を創業して成功した父親の経済力や自らの音楽的才能に恵まれて育っています。

 話題としては、終戦に関係して今なおヨーロッパでドイツ(停止中)、スイスと共に徴兵制を維持するオーストリアにちなみ世界各国の徴兵制の話があり、また国民一人当たり年間消費量が世界一であるチェコのビールの話など一夜漬け知識解説もありました。そもそもビールにはイギリスの硬水常温発酵のエールとドイツミュンヘンの軟水低温発酵のラガーがありますがなんといってもマーラーの曲を聴くときはチェコピルゼン地方のピルスナータイプビール(ピルスナーウルケル)ということで逗子で探したが無く、ラガービールで代用しましたとのこと。ボヘミヤガラスのコップまでは捜さなかったようです。

(携帯の写真で少々写りの良くないのはクラシックに酔っているためとご理解下さい)f:id:meijizuyou:20150817091956j:plain

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 本題のマーラーの話題ですが、歌曲「亡き子をしのぶ歌」、交響曲「千人の交響曲」ほかの曲を聴いたあと、マーラーの弟子の指揮者ブルーノ・ワルター指揮ベートーヴェン交響曲第6番ヘ長調田園」やモーツアルトの「交響曲第40番ト短調」も聴きました。ワルターはステレオレコードが出現した時代まで生存していたため柳生さん所有の米国コロンビア交響楽団ワルター指揮LPレコードを懸けて鑑賞しました。またマーラーは、ウイーンを中心に活動した大先輩ブルックナーを尊敬し親交をを深め、生涯の大部分をウイーンで送った優れた指揮者でしたが作曲家としてはウイーンの地では評価されなかったといいます。初参加の小川幹雄さんが昨年旧オーストリア・ハンガリー帝国を旅して現地演奏会場でマーラーの曲を聴いたが奥様がノルウイルスに罹ったとの話も出ました。クラシック鑑賞会は曲を小脳で感性として受け止めることと合わせ、作曲家の生い立ち、時代背景を知って大脳でも受け止めることを目指していますがボケ防止にも役立っていると思いますので、新しい方の参加も歓迎しています。話題は常に格調の高さを自負しています。