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2016/04/30 湘南国際村

美術鑑賞クラブで大磯の旧吉田茂邸を見学しました

 平成29年4月22日(土)に第13回美術鑑賞会として大磯の旧吉田茂邸を見学しました。朝、JR逗子駅に11時に集合。集まったのは柳生、西山、仲内、山村、川﨑、足立、小川、佐藤、根岸の9名の諸氏で、平塚から斉藤さんが合流し、10名が大磯駅についたのは正午少し前でした。

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    (写真正面にあった茶色の建物の1階のレストランに入った)

 今回は部長の細野さんが怪我で不参加でしたので、駅前のレストランで昼食をとりながら吉田茂の予備知識説明が細野さんに代わり足立さんからありました。

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 吉田茂と明大との縁は、どうも生まれた場所が神田駿河台なので 現・明治大学駿河台キャンパスの近くだった程度のようです。高知県出身の父親が反政府活動の科で逮捕され、母親が東京へ出て父の親友だった貿易商吉田健三の庇護のもと養子となったのですが、養父は40歳の若さで死去、11歳の茂は膨大な遺産を相続したのです。一橋、慶応、学習院、東京帝大と多くの学校を渡り歩いた後に外務省に入り、20年程中国大陸で暮らし、その後駐英大使として日英親善を目指し時の政府のドイツ寄りに反対しましたが極東情勢の悪化の前に無力でした。しかし戦時中投獄されていたことが幸いして反軍部としての勲章でGHQの信用を得、戦後すぐ外務大臣となり、昭和22年から途中辞任した時期はありましたが昭和29年までの7年間総理大臣を務めています。政界引退後も大磯の自宅にあって隠然たる影響力を持っていましたが、昭和42年10月20日正午頃身内がいないなか静かに息を引き取ったという。享年89歳でした。ノーベル平和賞候補にもなっていたそうです。

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 昼食後、すぐ近くの観光案内所で旧吉田茂邸の案内チラシとマップを入手し、旧エリザベス・サンダースホームの正門前からバスに乗車しました。城山公園前で下車し少し歩いて大磯町郷土資料館別館でもある旧吉田茂邸に入りました。入口脇にはシャガの花が満開に咲いていました。

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 ここは明治17年に養父吉田健三が土地を購入して、その後別荘を建てたのがはじまりとのこと。昭和20年から吉田茂が本邸として晩年ここで暮らしたのですが、平成21年に火災で焼失し、今年再建されたものです。旧吉田茂邸は吉田五十八の設計による部分が多く、アール・デコの要素を取り入れた直線的な建物の外観や、モルタル塗り廻しの大壁といった近代的な素材を利用した和風建築です。また内部も空間を広く見せるために部屋の柱をなるべく見せない造りとなっているなど、近代数寄屋建築と呼ばれる吉田五十八の手法が随所に見られました。3年前の第5回美術鑑賞会で葉山にある県立近代美術館を見学した後、向い側にあった山口蓬春記念館も見学しましたが、ここは吉田五十八が設計した画家の家では最高傑作と説明を受けたことを思い起こさせました。吉田五十八は鎌倉の吉屋信子邸や船津名誉支部長の父親が建立した長野善光寺の青銅の灯篭の三人の作者(他に前田青邨・山本豊市)の一人でもあります。

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 忠実に再建された吉田邸内の1階、2階をゆっくり見学、一風変わった障子等の建具や天井を鑑賞し吉田茂が富士を眺めていた寝室から外も眺めています。

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 外に出て敷地約1万坪の日本庭園を散策しサンフランシスコ講和条約締結を記念して建てられ消失を免れた兜門(京都の裏千家今日庵兜門と同じ製作者が建造)を見たり、海岸線の道路のすぐ上にある吉田茂の像の前で集合写真も撮りました。狭い坂道を池の方に降り伊藤博文が建立してこの地に移された七賢堂も見てここを後にしました。

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 バスで平塚まで出て散会しましたが、大分部の人は平塚駅前の店で朝からお預けになっていた日本酒に吉田茂が愛飲した『司牡丹』に思いを寄せながら飲んで歓談したあと、逗子に戻っています。

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 天候にも恵まれ風もなく穏やかな一日でした。オープンしたばかりで近場でもあり今回参加できなかった方は是非見学されることをお勧めいたします。