第11回美術鑑賞会を開催しました
今回は第11回目ということで細野会長の発案で、従来と異なり 東京スカイツリーの造形美を鑑賞しようということで、近くにある博物館 (郵政博物館等) 見学も計画に入れ、浅草から水上バスで隅田川に架かる橋の造形美等を鑑賞、浜離宮恩賜公園の紫陽花他の季節の花を鑑賞する予定を組みました。
集合のJR逗子駅に10時に集まった参加者は、細野、柳生、林、西山、仲内、山村、斉藤、小川の8名でした。いつも必ず参加の足立さんは稲門会総会親睦会に出席でお休み、この記事は小川の訪問報告に足立さんが訪問先の情報など種々加筆してくれたものです。
東京スカイツリーは東京タワーのH鋼トラスト構造と異なり、パイプ鋼(高強度鋼管)構造で彫刻家の澄川喜一氏と建築家安藤忠雄氏による監修で安藤忠雄氏は東京オリンピック新国立競技場の設計にも当初関与されていました。
明治のイベントで何回も見てはいますが今回も遠望でした
さて当日は曇りか雨の予想がされていて雨天でも決行にしていたため、仲内さんが東京スカイツリーの代替えで浅草に行くなら浅草六区ドンキ・ホーテ7階にあるアミューズカフェシアターで開催されている「虎姫一座」の美人造形美鑑賞を考えてくれていました。集合後すぐ当日の選択を「虎姫一座」の“美人鑑賞”に変更し予約を入れました。浅草に直接行ける京急で新逗子駅発10時半頃の電車に乗り浅草駅へ。
明治6年浅草寺境内が浅草公園と命名され、明治17年に1区から7区まで区画されたので浅草公園6区(通称・浅草六区)はこの年からの名前です。明治20年以降演劇場、活動写真(映画)館、オペラ館など建設されていき、戦後も六区は芸能の殿堂、一大拠点としてここからスターが誕生していきました。東京の谷中に育った柳生さんは、子供の頃最盛期の六区に連れてきてもらいエノケンやロッパを観たそうです。
しかし、私が明大に入学する直前 ( 昭和39年・1964年 ) の東京オリンピック以降、新宿、渋谷、六本木に若者の関心が移り、加えてテレビの急速な普及もあり六区は急激な地盤沈下で多くの常設館が閉館に追いやられて久しくなっています。
六区の再生プロジェクトが東京スカイツリー建設とともにまさに始まったばかりです。東京スカイツリーの代替えの「虎姫一座」鑑賞はそれなりの意味があると思いつつ12時にアミューズカフェシアターに入りました。
客席(テーブル)は80席位で公演はレビューが60年代の音楽なので我々の世代が多く女性や子供連れもいました。13時からのショーの前に飲んだり食事したりする間に出演の女性達が席まで来てサービスしてくれ、なんとウエイトレス、バーテン、シェフも皆劇団員でした。
ショーが始まると60年代のポップスを中心としたレビューで「夢で逢いましょう」「シャボン玉ホリデー」の再現、クレージーキャッツやザ・ピーナッツなどのヒット曲が出ると共に映画音楽(ヒマワリ等多数)、フジテレビで人気だったザ・ヒットパレードの再現も面白く、和太鼓や民謡での演舞も迫力満点で造形美鑑賞に相応しいものでした。但しここでの途中写真撮影は禁止のため最後の場面での撮影のみでした。
楽しい2時間を過ごしたため博物館見学はパスし、浅草六区の商店街を散策、浅草寺を参拝しました。
15時半頃から水上バスでの隅田川の橋見物になりました。皆さん既にお疲れで外の見えない船の真ん中の席に座って斉藤さんが持参した“どら焼き”を食べる始末。しかし私と最高齢なのにお元気な柳生さんは、水上バス限定のフルーティーなヴァイツェンビールを味わいながら外の橋を眺望。
吾妻橋、駒形橋、廓橋、蔵前橋、(柳橋)、両国橋、新大橋、清洲橋、隅田川大橋、永代橋、中央大橋、佃大橋、勝鬨橋の造形、構造美を鑑賞し、築地水門から浜離宮恩賜公園に着きました。
吾妻橋 (東京都選定歴史的建造物・上路式三連アーチ桁
・浅草を出てすぐ潜った橋)
ライン川に架かるケルン橋がモデル)
帝都の門として力強い橋)
開いたのは昭和55年が最後)
ここで細野さんから建物や橋のいわれ、庭園全体の造形の説明を聞きながら散策。かってあった建物が復元されつつあるということで、松・燕・鷹の3つの茶屋を遠望、また此処にあった石造洋館の「延遼館」は1869年に外国人接待所として竣工、明治維新後も鹿鳴館が完成するまでは迎賓館として使用され、1870年に宮内省の管轄となり名前も離宮と改められましたが1889年に取り壊されました。2020年の東京オリンピックに合わせ、延遼館を浜離宮内に復元することが決定したそうです。
ここ迄で参加者の万歩計は12,000歩を超えていましたので花を鑑賞する余裕は無くなっていましたが、斉藤さんだけは元気で誰かに「虎姫一座で踊って歌ったら・」などと言われていました。
新橋までどうにか歩き、機関車の横で山村さんが呼び込みに薦められるままに高級居酒屋に入り一杯となりました。高級魚「のどぐろ」(一匹4,500円)を勧められましたが味わう余裕もないので普通の刺身盛り合せと枝豆、おしんこなどで一杯。
白身のトロと言われる“のどぐろ”(あかむつ) 舌で鑑賞したかった?
せめてもと高級麦焼酎の「100年の孤独」を皆で少しずつ飲み、早稲田さんの為に参加できなかった足立さんの話題になり「美人鑑賞会観れずお気の毒」で不謹慎にも大いに盛り上がり散会しました。逗子には21時少し前に戻りました。
私は病み上がりだったのですが、若いおねーさんたちにパワーをもらいすっかり元気になりました。東京スカイツリーの造形美は別の機会に鑑賞したいと思っています。
(小川記)